医療技術部
Medical Technology
医療技術部のご紹介
医療技術部は、放射線科、検査科、リハビリテーション科、栄養科、医療機器管理室の5つの科で組織されています。
それぞれの科で放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、臨床工学技士の国家資格を有した職員で構成されており、多職種で連携を図り診断、治療部門への迅速な技術提供に努め地域の皆様に安全かつ安心できる医療サービスの質の向上に日々努力しています。
部長 佐藤 誠
放射線科
放射線技師は、医療現場において放射線を扱う専門家です。放射線科では24時間365日、各種画像診断装置を用いた検査を行っています。主な業務は一般撮影、CT、MRI、マンモグラフィ、透視撮影、骨密度測定などで、血管内治療が行える血管造影 (アンギオ)装置も扱います。これらの画像検査の適正な施行と管理を行い、 検査時に気づいた所見やCT・ MRI検査の画像診断レポートを主治医に報告するなど、迅速な診断・治療開始にかかわることを主な仕事としています。
当院は急性期の症例が多い事が特徴で、救急処置室の隣に一般撮影装置、CT、 MRIを配置しています。装置の内訳は一般撮影装置3台、CT 装置(80列) 2台、MRI装置 1.5T (テスラ) 2台、透視撮影装置2台、ポータブル撮影装置2台、マンモグラフィ装置1台、骨密度測定装置1台、血管造影装置1台を設置しています。また、手術室には3台の外科用イメージが配置されており、手術時の支援を行っております。いずれの画像検査においても安全で、各診療科の診療に遅滞が生じないよう迅速な検査を心掛けています。
当院ではこれらの高度な画像診断機器を使用して健診業務を行っておりますので、地域の皆様には是非、利用して頂きたいと思います。また近隣の医療機関からも多くの画像検査の依頼を頂いています。日程など可能な限りご要望に沿いますので遠慮なくご利用いただければ幸いです。
放射線科は画像検査を通じて、地域医療に密着し患者さん中心の医療に貢献できるよう、努力していきたいと考えております。
検査科
今日の医療における検査の役割はきわめて重要であり、診療において、疾病の診断、治 療効果、予後の判定など行う上で重要な情報を提供しています。
検査科では、患者さんから採取した血液、尿、便などを検査したり、心電図や超音波検査、脳波などの生理検査を行っています。正確な検査結果を迅速に診療部へ提供するために、検査機器のメンテナンスを行い、外部精度管理調査(他施設と比較して正しい検査結果であるかを評価する調査)にも積極的に参加し、信頼性を確保しています。
さらに、感染対策チームや栄養サポートチーム、糖尿病チームなどにも参画し、安心安全な質の高い医療を提供できるように心掛けています。また、夜間・休日にも対応できる検査体制を整え、いつでも患者さんの診断、治療に役立つよう努めています。
リハビリテーション科
業務内容
リハビリテーション科は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が運動器・脳血管・呼吸器・廃用・がんなどの疾患を対象に、各科医師の指示のもとに身体能力や生活環境に合わせた運動療法や物理療法、日常生活練習、言語聴覚療法を行っています。
突然の病気やケガを発症したことにより身体機能や生活能力、活動量が低下をきたした方にリハビリテーションが必要となります。入院後早期よりリハビリテーションを実施することで、機能回復や在宅復帰を目指します。自分らしい豊かな生活を送れるように支援することで、地域医療に根差した医療を提供することがリハビリテーション科の役割です。
またリハビリテーション科では定期的な院内研修会の実施や外部研修会への参加など積極的に行っており、日々臨床での知識や技術の研鑽に努めています。
特色
理学療法士(スタッフ7名)
理学療法士とは、病気や障害により「起き上がること」「立ち上がること」などの基本動作や、「歩くこと」などの移動動作が困難になった方のリハビリテーションを行います。身体機能や動作能力に応じて、徒手療法や機械を用いた物理療法を行うことで機能回復や活動範囲の拡大を図ります。
作業療法士(スタッフ5名)
作業療法士とは、病気や障害により「食事」「トイレ」「更衣」などの日常生活活動や、「家事」や「仕事」などの手段的日常生活活動が困難になった方のリハビリテーションを行います。また、福祉用具の利用や環境調整を通して、その方に応じた生活方法の習得を支援します。
言語聴覚士(スタッフ3名)
言語聴覚士とは、病気や障害により「聞くこと」「話すこと」などのコミュニケーション、あるいは「食べること」「飲み込むこと」など摂食・嚥下が困難になった方のリハビリテーションを行います。様々なテストや検査を実施し、評価を行った上で必要に応じて訓練、指導、助言を行う専門職です。
保有資格
- 理学療法士免許証
- 作業療法士免許証
- 言語聴覚士免許証
- 認定理学療法士(運動器・脳卒中・呼吸器)
- 臨床実習指導認定士
- がんリハビリテーション
- 糖尿病療法指導士
- 3学会合同呼吸認定士
- 住環境コーディネーター
- リンパ浮腫指導士
- 摂食嚥下コーディネーター
- 福祉用具プランナー
- 認定心理士
栄養科
栄養科では、『食の楽しみ』 を感じながら、治療効果を高める『食事療法』の実践ができる食事提供・栄養管理を目指し日々業務に取り組んでいます。
スタッフ紹介
- 管理栄養士3名(外来担当1名、病棟担当2名)
- 調理: 委託業者スタッフ
保有資格
- NST専門療法士
- 在宅訪問管理栄養士
- 佐賀県糖尿病療養指導士
- 佐賀県肝炎コーディネーター
入院患者さんへの対応
入院中では、病棟担当管理栄養士が食物アレルギー、栄養状態等に応じてその都度対応させていただきます。食事を媒体とし、主治医指示に基づき入院栄養指導・栄養相談を行っています。
骨折リエゾンサービスについて
整形外科病棟を中心に骨折リエゾンサービスチームが設置され、対象患者の栄養状態のモニタリング、治療状況やリハビリでの活動量等をふまえ栄養管理を行います。また、退院後の骨量や筋量の維持・増加を目指し、他の疾患と併せて骨粗鬆症に関する食事相談を行います。
糖尿病教育入院について
血糖コントロール目的のためにご入院いただきますが、自宅での食事が血糖管理を行うにあたりとても重要なポイントのひとつです。そのために、入院中の食事が食生活を見直すきっかけとなるよう食事の説明を行い、栄養指導の際は自宅での食事状況を詳しく伺い、生活状況を踏まえて食事のアドバイスをさせていただきます。
入院中のお食事
一般食(幼児食含む)・特別治療食・嚥下食等様々な食種から、病状 (疾病)、摂取状況に応じて提供いたします。
食欲不振、味覚障害などの状態に合わせ、可能な限り個別対応いたします。
季節ごとに行事食の提供を行っています。
※嚥下状態に合わせて提供いたします。
- ・嚥下食0(ゼリー状)
- ・嚥下食1(ゼリー状)
- ・嚥下食2(ムース状)
- ・嚥下食3(軟菜程度の形態にあん・とろみをかけた食事)
外来栄養指導について
外来患者さんに対し、外来栄養指導、化学療法室(化学療法中の患者さん)での栄養指導・栄 養相談を行っております。食事や栄養についてお困りの際は主治医にお気軽にご相談ください。管理栄養士が対応させていただきます。
医療機器管理室
臨床工学技士(CE)は、メディカルスタッフの一員であり、常に進化している医療機器の専門家として、生命維持管理装置の操作・保守点検・整備・修理・使用方法の伝達等を行い、安全な医療機器運用に貢献しています。また、病院スタッフが安全かつ正確に使用できるように研修会等の開催も行っています。
主な業務内容
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医療機器管理業務
医療機器管理室では機器管理ソフトを用いた中央管理を行っており、輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器、心電図モニター、体外循環装置などの機器の保守点検と消耗品の払い出し、新規機器の導入時の機器選定等を主に行っています。
主な管理医療機器
人工呼吸器 14台 生体情報モニター 128台 輸液ポンプ 94台 シリンジポンプ 59台 栄養ポンプ 2台 低圧持続吸引器 5台 体外循環装置 1台 超音波ネブライザー 27台 パルスオキシメーター 32台 自動血圧計 32台 光輝度光源装置 5台 空気圧式マッサージ器 14台 体温保持装置 1台 超音波診断装置 10台 麻酔器 3台 他
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人工呼吸器関連業務
人工呼吸器を使用している場合は、定期的に訪室し安全かつ正常に人工呼吸器が作動しているかをチェックします。患者さんの状態に適した設定になっているか等、医師と検討しより良い呼吸管理ができるように努めています。
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血液浄化関連業務
血液浄化装置を用いて急性腎不全等に対して持続血液透析濾過法(CHDF)などの血液浄化業務を行っています。
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腹水関連業務
癌性腹膜炎でみられる難治性腹水等による腹満感や呼吸苦などが生じて抗癌治療の継続が困難になることもあります。そのような患者さんに対して抜水のみでは患者さんの全身・栄養状態のさらなる悪化につながる可能性があるため、腹水から癌細胞、血球、細菌などの細胞成分、水分を除去濃縮し、患者さんに必要な成分だけを静脈内に点滴する腹水濾過濃縮再静注法(CART)業務を行っています。
保有資格
- 臨床工学技士
- 救急救命士
- 看護師
- 臨床高気圧酸素治療操作技師認定
- プリベンティブ・メンテナンス認定
- 医療機器安全管理責任者